リンゴといえば旭!3
店頭のペンタキープを使った旭はほとんど未熟品であったのである。
青リンゴのところで紹介した品種特性表によれば、旭の品質の総合評価は「極上」である。
紅玉の品種固有の風味は今も変わっていないのに、この品種も昭和四十年ごろを境に生産者消費者両方から見捨てられてしまった。
紅玉の酸っぱいことに対する不評については、ぼくは二つの理由があると思っている。
ひとつはあのきれいな色が逆に災いのもとになってしまったことだ。
色がついたら成熟度に関係なく収穫して販売する、慣行みたいなものがあった。
店頭では大部分の紅玉が食べようと思えば食べられないことはない、という未熟の代物であった。
もうひとつは好みに関すること。
紅玉は酸味が少し強すぎて、という人は昔もいた。
それがこうまで嫌われてしまったのは、一体全体どういう訳だろう。
今でも、紅玉の品種固有の風味、つまり完熟した果実のおいしさを知っている人がいると思う。